イソフラボン

イソフラボン

イソフラボンといえば大豆イソフラボンだけを考えがちですが、実は大豆だけではありません。イソフラボンが含まれている食品は他にもあり、構造も違えば働きも違っています。基本的には女性ホルモン様の働きをしますが、構造が似ていて受容体に結合するため、過剰に摂取することは良くないとされています。

イソフラボンの概要

イソフラボンはマメ科の植物に含まれているフラボノイドの一種です。通常は配糖体として存在していますが、腸内細菌によって糖の部分が外れるとアグリコン型となり、吸収されます。美容成分として注目されているエクオールもイソフラボンが代謝されて生成するものです。

女性ホルモンのエストロゲンと構造が似ており、エストロゲンの受容体に結合することでその作用を発揮します。

イソフラボンの働き

骨粗鬆の予防

骨は骨の破壊と形成を繰り返しています。閉経後はエストロゲンの減少に伴い、骨吸収が骨形成を上回ることで骨量が減少していきます。骨粗鬆症は骨密度が低いことが特徴で、骨折や寝たきりの原因にもなります。

イソフラボンは骨粗鬆症予防に効果があるとはされていますが、エストロゲンの分泌が低下してしまう老年期の女性には効果が見られないとされています。閉経後間もない時期の摂取が効果的です。

更年期障害の緩和

更年期障害はエストロゲンの分泌が減少することが原因で起こります。ホットフラッシュやのぼせが主症状です。ホットフラッシュは、大豆イソフラボンを30mg/day摂取することで頻度が減少される可能性があるとされています。しかし、明確な証明はなく、過剰な期待は控えたほうが良いでしょう。

脂質代謝の改善

イソフラボンにはLDLコレステロール低下作用があるといわれており、動脈硬化予防、心筋梗塞による死亡率減少効果が期待されています。しかし、1日あたり70mgの大豆イソフラボンの単独摂取では更年期女性のLDLコレステロール値の改善は見られないとの報告もあります。

現在のところイソフラボンの脂質代謝改善作用は期待の段階でありはっきりと証明されたものではありません。

イソフラボンが多く含まれる食品

大豆、大豆製品(豆腐・納豆・豆乳)、レッドクローバー、カンゾウ、クズ

食品中のイソフラボンの量(アグリコン換算)

厚生労働省|大豆及び大豆イソフラボンに関するQ&A

イソフラボンの摂取量は?

イソフラボンは女性ホルモンのエストロゲンと同じ構造を持つことから、サプリメントや健康食品での過剰摂取、長期的な摂取には注意が必要です。

1日の摂取目安量はアグリコン換算で70〜75mg/day、特定保健用食品を利用する場合は30mg/dayが上限です。平成14年の国民健康・栄養調査によると、日本人のイソフラボンの平均摂取量は16〜22mgとなっており、通常の食生活では過剰になることはないと考えてよいでしょう。

イソフラボンの安全性は?

イソフラボンのサプリメントを長期的に摂取することで起こる症状として子宮内膜増殖症があります。

妊婦・授乳婦

胎児の発育を妨げる可能性があるので基本的にはサプリメントの摂取は控える

<カンゾウ由来イソフラボン> 子宮を刺激する、早産のリスクが高まる

<レッドクローバー由来イソフラボン> 信頼できるデータがない

禁忌

ホルモン感受性の高い女性(ガンの既往歴、子宮内膜症、子宮筋腫)

参照サイト

厚生労働省:大豆及び大豆イソフラボンに関するQ&A
https://www.mhlw.go.jp/houdou/2006/02/h0202-1a.html#q06
農林水産省:大豆及び大豆イソフラボンに関するQ&A
http://www.maff.go.jp/j/syouan/nouan/kome/k_daizu_qa/
国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所:「健康食品」の安全性・有効性情報
https://hfnet.nibiohn.go.jp/contents/detail832.html

栄養カウンセリングOlive代表。管理栄養士です。

病院勤務を経て独立。健康系の記事の執筆を中心に活動しています。

All About食事ダイエットガイドとしても活動中。